瞳の中の迷宮

趣味やゲーム、脱毛の記録とかを徒然と

MOTHER2 ギーグの逆襲を今更クリアしました

こんにちは。おおのです。

 

お友達からオススメされた、『MOTHER2 ギーグの逆襲』を先日クリアしました。

自分は年代からして、MOTHER2はリアルタイムでやっていてもおかしくない世代だったのですが、なにかがトラウマになってて『MOTHER2は怖いゲーム』との印象が強く、なかなか手を出せずにいました。

先日ゲームをクリアしても、当時なにが怖かったのかは分からないまま終わりました。そのくらいやさしいお話で、ときおりちょっとリアル。ちょっと考えると黒い部分が見えるけどそれを感じさせない巧妙な作りに心を奪われました。

 

どのゲームもプレイする年代年代で、ゲームに対する印象は違ってくると思うのですが、このMOTHER2はそれが特に露骨に表れてくるゲームなんじゃないかなぁと思いましたね。当時クリアしてたら当時なりの感想が出たと思いますし、今クリアした感想もまた当時とは全然違った答えになっていると思います。

 

ちょっと話がそれますが、私の文章の書き方は『△△はちょっとうーんとなりました、でも○○はとてもよかったです。』のような書き方が多いです。職業病なところもあるのですが、ダメなところよりもイイところを伝え、かつイイところのほうを強く推す書き方をしてしまいます。

なのでゲームレビューのような第三者視点でものを見て、第三者に伝える。のような事があまりうまくないなーと、自分のセラフィックブルーのレビューを読んでみて感じました。レビューというより、友達に友達を紹介する感じでしょうか。その人や物のいいところを紹介していると、なんか嬉しくなっちゃうんですよね。

 

前置きも長くなってしまいましたが、ちょっとネタバレも含む感想をいたします。

私と同世代かつRPGが好きな人なら大体プレイしていると思いますので、ゲームとしての感想と自分なりの考えを書き殴って行きます。

 

ゲームとして…

王道RPGとは一味違った世界観。勇者の剣も盾もない(おうじゃの剣はある)、宿はホテル、道具屋はドラッグストア、使わなくても問題なくクリアできるハンバーガーショップ、復活は病院。

なんともまあリアルというか、当時の『ファンタジー』とは程遠い世界観で作られていたゲームでした。後半になるにつれて、機械を使った仲間キャラや、機械のような敵などSF的な要素は出てきますが、それでもSFゲーと呼ぶにはほど遠い、ゆるく中途半端な世界感でした。このゆるさと中途半端な世界観が、奇跡的にマッチしてひとつのファンタジーとしてうまく成立していた感じがします。

 

物語と人々…

古典RPGのような、町の人々から、魔王に苦しめられているだとか、悪を倒すための伝説の武器の場所などは聞くことができません。『ここのハンバーガー屋さんにいつもくるのよ』とか『あなたの黄色いリュック、かわいいわね』とかばかりです。

なぜならこの世界はまだ黒幕の存在をしらない世界だからなのです。まだ、黒幕の微々たる影響で、人間や動物がちょっと暴力的になっているだけの世界です。

このゲームは、黒幕である『ギーグ』のせいで、10年後の未来が崩壊しかけているため、10年後の世界から言い伝えを頼りに一人の英雄ブンブーン(虫けら)がネスたちを旅立たせる為に過去へ飛び、歴史を変えて世界を救おうとするお話です。

おそらく、ブンブーンの世界ではネスはおとのいしも貰わず、旅立たずにポーラたちとも出会わない、ちょっと超能力のある普通の生活を送っていたのでしょうか。10年後の世界でしたら、ネスたちも大人になっているはずなので。

 

システム面…

『ドラムロール式HP』や『調味料』など、MOTHER2をやったことがない身としては、かなり斬新かつ新鮮なRPGが楽しめました。おそらく皆様やったことはあると思いますので、説明は省きます。このシステムと、PSI(超能力、RPGで言う魔法)の固定ダメージのおかげで、レベルはほぼ新しいPSIを覚えるためと、HPを増やしてドラムロールの猶予を増やすだけの役割という感じでした。コマンドがはやければ、ほとんどの攻撃をドラムロール中に凌ぐことができます。

しかし、敵のPSIの中にも、味方のPSIの中にも、モーションが長いPSIや技があります。致命的なダメージ受けてる途中に、自分がその攻撃を選択してしまっていたら、自分のせいで回復が間に合わないということも多々ありました。なので、一重にすごい簡単なゲームというわけでは無かったのが非常に面白かったです。

 

BGM、SE…

MOTHER2を語る人はやはり大体ここに触れています。おとのいしで音を集めながら地球のパワーをもらっていくRPGなので、おとの作りは非常に凝っています。BGMも陽気なものから、怖い雰囲気のあるものまで、町を歩いてるだけで飽きないほどのいい曲だらけだったのですが、なによりもすごかったのはSEです。

水の音、ヒヨコ、ニワトリ、電話、自転車のベル(私は鳴らし忘れました)、クリティカル音、PSIの音他、クオリティが高いだけでなく、とても多かったのです。一部をあげましたが、このほかまだまだ多くのSEがありました。中にはBGMが無く、SEのみでフィールド曲に仕上げてるマップもあったりとこれは驚かされましたね。

先に軽くBGMに触れましたが、いわゆるボス戦の曲 というものが無く、雑魚敵もボス敵も、固有の戦闘BGMを持っていたのがすごかったです。戦闘BGM という綴りだけでかなりの曲数があったと思います。すごい強そうなBGMで、宇宙人のような強そうな敵で、すごい弱かった敵もいました。クルーンさんあなたのことです。これには笑わせて頂きました。

エンカウントがシンボル制で、その触れたシンボルの曲になっていたので、同じ組み合わせのエンカウントでも曲が違うなんてこともあり面白かったですね。

 

悪いところが…

セラブルのレビューでも、いいところと悪いところを紹介したり、基本ゲームはいいところと悪いところをどっちも持ってるはずなのですが、自分に非常に合っていたのかわかりませんが、このゲームに対する不満や悪いところが出てこないのが、ちょっと嬉しくもあり、ちょっとさみしくもありますね。

そのくらいこのMOTHER2というゲームは自分の理想とする『やさしい世界』『力をあわせてがんばる世界』を表現していてくれたのだと思っています。それが現実では叶わないことも分かっていますが、それだからこそ、ゲームにくらいそういった世界を求めても許されるのではないかなーと思いましたね。許してくださいね。

 

※ネタバレと考察…

ここからは完全にネタバレ&私の勝手な妄想でお話を進めさせていただきます。

 

ネスを殺した私…

最終決戦の前、過去に戻る為に99%の確率で負ける戦いの為に、ネスたちをもう人間に戻れないかもしれないロボットにしてまで、ギーグとの戦いに送り込みました。

RPGというゲーム上、これはただのシナリオなのですが、私には深く刺さりました。ロボットにする選択肢で、はいを選んだのは紛れも無く私なのですから。

アンドーナツ博士も、いいえの選択肢を用意してくれていました。いいえだともちろんゲームは進みませんが、その中ではいを選んだ私。

勝てる戦いで、確実に戻れる保証があるなら、はいいいえを聞かずに迷わずロボット化して戦わせたはずなのに、戻れない、勝てない、と分かりつつ人類の為に、死んでくれ。と子供たちに業を背負わせる大人たち。子供たちは、あまり深く理解しておらず、ロボット化すげー!とか夏休みの冒険感覚で最終決戦に挑んだのかもしれません。そこの葛藤などはまったくゲーム上で書かれていませんが、アンドーナツ博士の切り出しをしぶった話し方や態度などで、大人になった私にはそのような想像が生まれました。そしてはいを押しました。

この一点を経験できたことだけですら、この年齢になってMOTHER2をはじめてクリアしたのはよかったと思えましたね。

 

 

ブンブーンとは?…

ブンブーンは10年後の未来から来ました。なぜ10年後の未来は滅んでしまったのか?なぜ知恵のりんごはギーグの敗北を予言したのか?最初はブンブーンがキーなのかとも思いました。

最初にスターマンのむすこが『ギーグ様の計画を邪魔するのに熱心だった』とか『英雄ではなくただの虫けらだ』などと言っており、一つの可能性として、未来ではブンブーンがおとのいしを持ち自分の場所をめぐり、ギーグと戦おうとしたのではと考えます。

しかし、言い伝えの『少年がそこにたどり着くならば、正しきものは光を見つける。時の流れは悪夢の大岩を砕き、光の道ができる』ということが発覚し、少年でない自分は力を集めても、ギーグを滅ぼすことは出来ないと感じ、10年前の過去に戻ってギーグを倒せる少年を探しに行ったのではないでしょうか。

赤ちゃんのころからPSIの力で哺乳瓶をうごかせたネスの力を察知したのか、たまたまオネットに落ちたのかは分かりませんが、私はネスの力を察知して、オネットへ隕石として過去に戻り、ネスのPSIの力に触れることによって隕石から出ることが出来た、と考えております。つまり直感などではなく、ネスが見に来てブンブーンがおとのいしをネスに託すのは必然であったのだと思います。

ネス達もギーグと戦う為、過去に戻るときに体を捨てなければならなかったように、ブンブーンももしかしたら、体を捨ててまで助けを求めに過去へ来た元人間だったのかもしれませんね。

 

知恵のリンゴの予言…

10年後の未来を滅ぼしたギーグですが、どこで知恵のリンゴの予言を受けて、どこからネス達を恐れるようになったのでしょうか。

最終決戦での決め手は、プレイヤーの祈りです。恐らくゲームを初めて、ネスとプレイヤーがシンクロした時に、初めて知恵のリンゴがギーグが滅ぶ予言を出したのではと思います。そこでもう一つの考えが『ブンブーンがギーグと戦い、倒せなくて過去のネスに助けを求めた』、という説のほかに、

『ネスとギーグはブンブーンの世界でも戦っており、男の子3人と女の子1人で、言い伝え通りにギーグに挑むが、プレイヤーがいないため最後祈りが届かずに敗北した世界』かとも考えました。その世界の説としてとらえると、ネス達が敗北し、絶望に残された人々(絶望の未来を知っているのはサターンバレーの人々と他ごく一部)が必死にギーグの暴走と戦い足掻きますが、10年後ついに人類は敗北し世界が崩壊するときに、アンドーナッツ博士かアップルキッドが体を捨てて過去へ飛び、もう一度過去のネスへ助けを求めた。という説を出しました。

その輪廻のなか、プレイヤーという魂をネスに繋ぎとめたのがポーキーだったのではないかと私は考えました。マジカントの中のポーキーのセリフは

『ネス、お前はいいよな…。なんかお前の事がうらやましいよ。

……。おれなんかダメさ。だけど、ネス…ま、いいよ。

いつまでも仲良くやっていこうぜ、な。』

とあります。これはネスの心の中なので、ポーキーが実際に思っている事ではないとは思うのですが、おそらくポーキーも素直になれないだけで、ネスのことは絶対に友達だと思っているのではないでしょうか。

序盤からネスの邪魔ばかりしてきますが、これがギーグの影響なのか、ネスが好きだから好きな子をいじめてしまうのかはわかりません。

そして1週目のネス(プレイヤー無し)がギーグに負けて滅んだときに、ポーキーの中の最後のネスに生き延びてほしいという『友達』としての心が、『プレイヤーを備えてギーグに勝てる2週目のネス』を呼んだのではないでしょうか。ポーキー、すごい邪魔ばかりしてくるのに、ゲームプレイ中に1ミリも悪いやつ感が出てなかったんですよね。

 

またまた熱くなってぐちゃぐちゃと書き連ねてしまいました。もうちょっとうまくまとめられるように…数をこなしていきます。

 

あと私が今何故こんなにRPGをプレイしているのかといいますと、

RPGツクールMVを予約してしまいまして。自分もひとつの物語をつくりたいなと思い、勉強のためにとかたっぱしからRPGをプレイしております。

RPGツクールSFCの1から2、PSの3、シミュレーションRPGツクール、PS2の4と購入していますが、いまだに1作品も完成させたことがないというひどい結果になっています。

フリーのセラフィックブルーをプレイして作りたいという思いは強まりました。あのレベルの物をつくれるとは思っていませんが、今度こそ形にできればなと思っております。

まだまだ夢物語の一部ではございますが、もし出来た際にはここを読んでくださっているRPG好きの皆様にご意見アドバイス等を頂ければなとも思っております。

 

さてさて、短めのMOTHER2の次のゲームは長編大作のゼノギアス。年内にクリアできるといいな。